父の日、由来は？なぜ黄色い薔薇？外国にもある？

6月といえば「父の日」で、日本では黄色いバラが代表的な贈り物となっていますよね。

なぜ父の日が6月なのか、なぜ黄色のバラを贈るようになったのか、外国にも父の日はあるのか、気になったので調べてみました。

父の日の由来は？

アメリカのワシントン州にソノラ・スマート・ドッドSonora Smart Doddという女性がいました。

ソノラの父ウィリアム・ジャクソン・スマート（William Jackson Smart）は、出兵していた南北戦争から戻って間もなく二番目の妻エレン（Ellen）が亡くなったので、ウィリアムが男手ひとつで当時未成年だったソノラを含む6人の子どもを育てあげました。

ソノラが教会で初めて行われた1909年5⽉の⺟の⽇のお祝いに参加したとき「母の日はあるのに、なぜ⽗の⽇はないのだろうか︖」と疑問に思い、父の日も制定して欲しいと牧師協会に願い出、翌1910 年 6 ⽉ 19 ⽇に最初の祝典が行われたといわれています。

6月に開催された理由は、ウィリアムの誕生日である6月の開催を希望したといわれています。

1916年に第29代アメリカ⼤統領のウッドロウ・ウィルソン（Thomas Woodrow Wilson）の演説がきっかけで広く知られるようになり、1972年に第36代アメリカ⼤統領リンドン・ジョンソン（Lyndon Baines Johnson）が⼤統領令に署名し、正式に制定されました。

またソノラが父が大好きだった白いバラをウィリアムの墓前に供えたことがきっかけといわれています。

（ウィリアムの子どもの人数など資料によって異なり、一番多く記載されていた説を記載しました）

日本には、1950年ころに日本でも導入されるようになり、1981年一般社団法人日本メンズファッション協会が「日本ファーザーズ‧デイ委員会」が設立され、1982年には第1回「父の日黄色いリボンキャンペーン」がおこなわれ、第1回「ベスト‧ファーザー発表‧授賞式」も開催されました。

「希望」「幸せ」「楽しさ」「尊敬」などの意味を持つ⻩⾊は、お⽗さんのイメージにふさわしいと選ばれたと⾔われています。このキャンペーンをきっかけに「⽗の⽇には⻩⾊いバラを贈る」というのが定着しました。

外国にはあるの？

日本やアメリカ以外にも父の日がある国をご紹介します。

	日にち	代表的な贈り物
イギリス	6⽉第3⽇曜⽇	お花やメッセージカード
スペイン	3月19日	プレゼント
ドイツ	5⽉のキリスト昇天祭（イースターの40日後）	プレゼント
フィンランド	11⽉第2⽇曜⽇	⼿作りのプレゼント
イタリア	3⽉19⽇	プレゼント
オーストラリア	9⽉第1⽇曜⽇	家族でアウトドアに出かける
フランス	6月第3日曜日	プレゼント
韓国	5⽉8⽇	カーネーション

スペインでは、３月19日は「サン・ホセの火祭り（Las Fallas）」が開催されるバレンシアを除いて祝日とはされていません。1948年、マドリッドのある教師が、母の日はあるのに父の日はないと嫉妬する父親たちのために、父親に感謝をあらわすイベントを生徒たちと開催したのがきっかけで父の日ができたといわれています。3月19日に開催されたのは、イエス・キリストの養父である大工の守護聖人であるサン・ホセを祭る日が父の日にふさわしいと考えたからといわれています。

ドイツ：毎年決まった固定の日にちではなく、イースターの40日後である5⽉のキリスト昇天祭が父の日とされています。以前は男性だけで集まって盛大なパーティーをしていましたが、近年は家族と一緒に過ごす男性も増えてきています。

韓国では「両親の⽇（オボイナル）」といって、母の日でもあり父の日でもあります。